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子育てが、ちょっとらくになるノート
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子供が叩く・噛みつくのをやめさせたい時の対処法

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子供が叩く・噛みつくのをやめさせたい時の対処法

お友達のおもちゃを取ろうとして、いきなり手が出た。気に入らないことがあると、ママの腕に噛みつく。保育園の先生に「今日はお友達を叩いてしまって」と報告されて、頭を下げながら情けない気持ちになる。

「なんでうちの子だけ」「私のしつけが悪いのかもしれない」と、誰にも言えずに抱え込んでしまう人は少なくありません。叩く・噛みつくという行動は見た目が強烈なので、他の困った行動より何倍も親を不安にさせます。

でも、叩く・噛みつくのは、子供が「悪い子」だからでも、しつけが間違っているからでもありません。気持ちをまだ言葉にできない発達段階で、感情があふれた結果として起きる行動です。この記事では、叩く・噛みつくが起きる理由を年齢別に整理し、その場でできる対処法から、保育園で指摘されたときの気持ちの持ち方までまとめました。

この記事でわかること
  • 子供が叩く・噛みつく本当の理由
  • 年齢別に見られる原因の違い
  • その場で叩いてしまったときの対処の順番
  • 保育園・公園で人前で起きたときの受け止め方
  • 受診や相談を考えたほうがいいタイミング

叩く・噛みつくは「困った子」のサインではない

叩く・噛みつくという行動を見ると、つい「攻撃的な子なのかも」「乱暴な性格なのかも」と考えてしまいがちです。でも実際は、1〜3歳ごろの子供にとってはよくある発達の一段階です。

この時期は、感情をコントロールする脳の部分(前頭前野)がまだ育っている途中で、強い気持ちが湧いたときにそれを言葉で抑えたり、表現したりする力が追いついていません。代わりに、手や口といった身体を使った反応として気持ちが出てしまうのです。

癇癪(かんしゃく)と似ているようで少し違うのは、叩く・噛みつくは「自分の気持ちを伝えたい」「相手を止めたい」というはっきりした意図が伴うことが多い点です。子供の癇癪全般については癇癪が起きる年齢別の原因と対処法でも詳しく解説していますが、叩く・噛みつくは「他者に向かう」という特徴がある分、親が受けるダメージも大きくなりやすい行動です。

年齢別に見る、叩く・噛みつく主な原因

同じ「叩く」という行動でも、年齢によって背景にある気持ちはかなり違います。

年齢主な原因対応のポイント
1歳前後言葉が出ない欲求不満、興味のままに手が出る言葉を先に補ってあげる
2〜3歳自我の育ちと「思い通りにならない」怒り気持ちを認めつつ行動は止める
4歳以降友達関係でのトラブル、悔しさ・嫉妬状況を一緒に振り返る

1歳前後:言葉より先に手が出る時期

この時期はまだ話せる言葉が少なく、「やめて」「いやだ」という気持ちを言葉にする前に、反射的に手が出てしまいます。悪気があるわけではなく、興味のままに触れた延長で叩くような動きになることもあります。

2〜3歳:自我が育ち、思い通りにならない怒りが強くなる

「自分でやりたい」という気持ちが強まる一方、うまくいかないことも増える時期です。おもちゃを取られた、順番を守ってもらえなかったなど、思い通りにならない場面で、怒りの表現として叩く・噛みつくが出やすくなります。寝不足や空腹が重なると、特に頻度が上がる傾向があります。

4歳以降:友達関係の中での悔しさ・嫉妬

言葉が増えてくる一方、勝ち負けや順番、仲間に入れてもらえないことへの悔しさなど、感情の種類が複雑になる時期です。言葉で伝える練習はできていても、とっさの場面ではまだ手が先に出てしまうことがあります。

叩く・噛みつくが増えやすいタイミング

  • お腹が空いている、眠い、疲れている
  • おもちゃや順番を取られた・横取りされた
  • 言いたいことが言葉でうまく伝わらない
  • 下の子が生まれた、入園など環境が変わった直後

その場で叩いてしまったときの対処の順番

実際に叩く・噛みつく場面に出くわしたとき、何から手をつければいいのか整理しておくと、とっさのときに動きやすくなります。

STEP1 まず相手の安全を確保する

叩かれた・噛まれた相手がいる場合は、まず体を離して安全を確保します。このとき自分の子供を怒鳴る必要はありません。落ち着いた低い声で「ストップ」と動作だけを止めれば十分です。

STEP2 短く、行動だけを伝える

「叩くのはダメ」「噛むのは痛いよ」と、行動とその結果だけを短い言葉で伝えます。なぜ叩いたのかを問い詰めたり、長い説明をするのはこの段階では届きません。

STEP3 落ち着いてから気持ちを言葉にする

少し落ち着いたタイミングで「おもちゃを取られて嫌だったんだね」と気持ちを代わりに言葉にしてあげます。気持ちには共感しつつ、「でも叩くのは違うよ」と行動とは分けて伝えるのがポイントです。

STEP4 代わりにできる行動を教える

「叩く代わりに『やめて』と言おうね」「嫌なときはママに教えてね」と、次に使える行動を具体的に伝えます。一度で身につくものではないので、繰り返し教える前提で構えておくと気持ちが楽になります。

叩かれた側の子供への謝罪を、子供本人に言わせることに固執しすぎないようにしましょう。まだ気持ちが整理できていない状態で「ごめんなさい」を強制すると、謝罪の言葉だけが先に育って、気持ちと言葉が結びつかなくなることがあります。

保育園・公園で人前で起きてしまったときの受け止め方

一番つらいのは、保育園の先生から報告を受けたときや、公園で他の保護者の前で叩いてしまったときかもしれません。頭を下げながら「私の育て方が悪いのかも」と感じてしまう人は多いですが、叩く・噛みつくという行動そのものは、多くの子が通る発達の一段階であり、保護者の愛情不足や育て方の失敗ではありません。

保育園や公園で叩いてしまうのは、家庭での関わりが原因というよりも、集団の中で「思い通りにならない」場面に出会う機会が単純に増えるからです。家であまり見られなくても、園では起きることがあります。

先生から報告を受けたときは、「またですか」と自分を責めるより、「教えてくれてありがとうございます。家でも声をかけていきますね」と伝えるだけで十分です。園と家庭で対応の方向性を揃えておくと、子供も混乱しにくくなります。

体力を持て余して衝動的に手が出てしまう子もいるので、室内でも思いきり体を動かして発散できる時間を作っておくのも効果的です。雨の日が続いて外遊びの機会が減っているときは、雨の日でもできる室内遊びのアイデアも参考にしてみてください。

普段の関わりで予防的にできること

叩く・噛みつくをゼロにすることは難しくても、頻度を減らすためにできる工夫はあります。

日常で意識したいこと

  • 気持ちを表す言葉(嬉しい・悔しい・嫌だ)を日常的に声に出して教える
  • 空腹・眠気を避けるよう、活動の前に軽食や休憩を挟む
  • 叩かずに気持ちを伝えられたときは、すぐにその場で認める
  • テレビやおもちゃで乱暴なやり取りを見たあとの様子を観察する

気持ちを言葉にする力を育てるには、感情をテーマにした絵本を一緒に読む時間を作るのも助けになります。叩く前に「いやだ」と言葉で言えた経験が増えるほど、行動として表に出る頻度は少しずつ減っていきます。

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やってしまいがちなNG対応

叩いた子供に対して、つい「叩いたらダメと言ったでしょ」と叩いて教えようとしてしまうことがありますが、これは「気持ちが強いときは手を出してもいい」と逆に学習させてしまう可能性があります。

「いつもあなたは乱暴だね」「お友達に意地悪な子だね」など、行動ではなく人格を否定する言葉も避けたいところです。子供は「自分は悪い子なんだ」というイメージを持ちやすくなり、自己肯定感に影響することがあります。

長時間怒り続けることも、この年齢の子供には効果的ではありません。脳が興奮している状態では言葉が届きにくいため、短く伝えて終える方が記憶に残りやすくなります。

病院や専門機関への相談を考えるタイミング

ほとんどの場合、叩く・噛みつくは年齢が上がるにつれて自然に減っていきます。ただし、以下のような様子が見られる場合は、一人で抱え込まずに小児科や地域の発達相談窓口に相談することを検討してください。

4〜5歳を過ぎても毎日のように激しい他害が続いている、言葉の発達の遅れや強いこだわりも同時に見られる、自分自身を叩く・傷つける行動もある、といった場合は、発達の特性が背景にあることもあります。早めに相談することは「大げさ」ではなく、子供に合った関わり方を見つける近道になります。

よくある質問

何歳まで叩く・噛みつく行動が続きますか?

個人差が大きいですが、多くの場合は2〜3歳ごろにピークを迎え、言葉の発達とともに4〜5歳にかけて少しずつ減っていきます。言葉で気持ちを伝えられる場面が増えるほど、行動として出る頻度は下がっていく傾向があります。

きょうだいで叩く・噛みつくが多いのは普通ですか?

きょうだい間は距離が近く、おもちゃや親の関心を取り合う場面も多いため、他人相手より叩く・噛みつくが出やすい傾向があります。下の子が生まれた直後の上の子の場合は、赤ちゃん返りが関係していることもあるため、上の子の赤ちゃん返りへの向き合い方も参考にしてみてください。

叩かれた相手の保護者に何を伝えればいいですか?

「うちの子が叩いてしまってすみません、大丈夫でしたか」と、まずは相手の状態を気にかける言葉から伝えれば十分です。長々と原因を説明する必要はなく、短く謝意を伝えるだけで多くの保護者は受け止めてくれます。

まとめ:叩く・噛みつくは、成長の途中で誰もが通る道

叩く・噛みつくという行動は、子供が悪いわけでも、しつけが間違っているわけでもありません。気持ちを言葉にする力がまだ育ちきっていない時期に起きる、自然な発達の一過程です。その場では安全の確保と短い言葉での伝達を優先し、落ち着いたあとに気持ちを言葉で補ってあげる。この繰り返しが、少しずつ「叩く」を「言葉で伝える」に置き換えていく力になります。

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今日叩いてしまったことも、明日の少しの進歩につながっています。一度の出来事に一喜一憂せず、長い目で見守っていきましょう。

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