- 母乳が足りているか判断できる5つのサイン
- 足りないかもしれないときのサイン
- 体重の増え方・おしっこの回数で見る具体的な目安
- ミルクや混合のときの見方
- 頻回授乳をすすめられる理由と、夫婦で意見が分かれたときのこと
うちの下の子が生後2か月に差しかかったころ、私も「これで足りているのかな」と同じことをぐるぐる考えていました。
母乳が足りているかは、5つのサインでわかります
いちばん頼りになるのは、おしっこの回数と体重の増え方です。助産師が監修するピジョンの母乳育児サイトでも、おしっこが1日6〜8回以上出ているか、退院してから体重が増えているかを見るように書かれています。飲んでいるときの吸い方だけでは分かりにくいので、次の5つをまとめて見てください。
(参考:ピジョンの母乳育児サイト)
母乳が足りているサイン(当てはまるものを数えてみてください)
- 生後1週間を過ぎて、1日6回以上、ずっしり重いおむつを替えている
- 母子手帳の成長曲線の帯から大きく外れずに増えている
- 授乳のあと、自分から口を離して満足そうにしている
- 授乳と授乳のあいだ、機嫌よく過ごせる時間がある
- うんちがちゃんと出ていて、苦しそうな様子がない
1つ当てはまらなくても、それだけで足りていないとは限りません。
「母乳が出なくなった」と感じたとき
おっぱいの張りを感じなくなると、出なくなったのではと心配になりますよね。でも愛産婦人科の助産師のコラムでは、産後1〜2か月たつと、母乳は赤ちゃんが飲む分だけ作られるようになると説明されています。張らなくなるのは、むしろ良いサインだそうです。張りより、おむつと体重を見てください。
(参考:愛産婦人科の助産師のコラム)
足りないかもしれないときのサイン
反対に、次のようなことが続くときは、足りていないかもしれません。Sunnyキッズクリニックの助産師の解説に載っていたものです。
(参考:Sunnyキッズクリニックの助産師の解説)
- 授乳のあと寝かせると、すぐに起きてぐずる
- 1回の授乳がとても長く、ずっとおっぱいをくわえている
- 授乳の間隔があかず、何度も欲しがる
- 体重が増えている感じがしない
ただ、すぐ起きる・くわえっぱなし・何度も欲しがるの3つは、足りているときにもよくあります。これだけで決めずに、おしっこの回数と体重も一緒に見てください。
こんなに不安になるのはどうして?
いちばんの理由は、ミルクと違って「何ml飲んだか」が見えないことです。哺乳瓶なら目盛りで分かりますが、母乳は飲んだ量が目に見えません。
ミルク缶に書いてある量と比べて、不安になってしまうこともあります。母乳とミルクは飲み方が違うので、缶の量を母乳に当てはめる必要はありません。
体重の増え方で見る目安
母乳が足りているかは、体重を見るのがいちばん確かです。目安はこのくらいです。
| 時期 | 体重が増える目安 |
|---|---|
| 生後0〜3か月 | 1日あたり18〜30g程度 |
| 生後4〜6か月 | 1日あたり15〜20g程度 |
| 生後6〜12か月 | 1日あたり10〜15g程度 |
生後3か月までの目安はピジョンの母乳育児サイト(助産師監修)、それ以降はSunnyキッズクリニックの助産師の解説をもとにしています。
(参考:ピジョンの母乳育児サイト(助産師監修)/Sunnyキッズクリニックの助産師の解説)
こども家庭庁が公開している授乳・離乳の支援ガイドでも、体重を成長曲線に書き込んで、カーブに沿って増えているかを見るようにすすめています。
(参考:授乳・離乳の支援ガイド)
家でも体重を確かめておきたいなら、ベビースケールがあると安心です。授乳の前後に測れば、飲んだ量も数字で分かります。
おしっこ・うんちの回数でわかるサイン
ベビースケールがなくても、おむつなら毎日見られます。
生後1週間を過ぎたら1日6回以上のおしっこが目安
生まれてすぐの数日は、おしっこの回数が少なくても心配いりません。生後1週間を過ぎた頃からは、1日6回以上、ずっしり重いおむつを替えていれば、足りている目安になります。
浜松市の子育て情報サイトぴっぴの助産師の回答でも、色がうすい黄色で、量がきちんと出ているかを見るように書かれています。
(参考:ぴっぴの助産師の回答)
うんちの回数は個人差が大きい
母乳のうんちは水っぽく回数も多めですが、生後1か月を過ぎると1回の量が増えて、回数が減る子もいます。回数が減っても、機嫌がよく体重が増えていれば、たいていは心配いりません。
何日も出なくて苦しそうなときは、母乳が足りないというより便秘かもしれないので、小児科に相談してみてください。
おしっこ(1週間〜)
1日6回以上
体重(3か月まで)
1日18〜30g
ミルクや混合のときの足りないサイン
ミルクは飲んだ量が目盛りで分かりますが、足りているかどうかは母乳と同じで、おしっこの回数と体重の増え方で確かめます。缶に書いてある量は目安なので、その量をきっちり飲めていなくても、おしっこと体重が目安どおりなら心配いりません。
足りないかもしれないのは、飲み終わってすぐに口をパクパクさせる、口元にふれると吸いつこうとする、といった様子が毎回続くときです。札幌みらいクリニックのコラムでも、こうした様子を欲しがっているサインとして挙げています。
(参考:札幌みらいクリニックのコラム)
気をつけたいのは、授乳の間隔が母乳とミルクで違うことです。
- 母乳は、欲しがるときに欲しがるだけあげて大丈夫です
- ミルクは、次まで2〜3時間あけるのが目安です。母乳より消化に時間がかかるので、間隔が短いと、吐き戻したりお腹が張ったりしやすくなります
時間より前に泣くときは、まず抱っこやおむつ替えで様子を見ます。抱っこやおむつ替えをしても毎回もたない日が続くなら、1回の量を健診や産院で相談してみてください。
混合なら、母乳は欲しがるときにあげて、足すミルクは前にミルクを飲ませてから2〜3時間あけるのを目安にします。
頻回授乳をすすめられるのはどうして?
産院や保健師さんに頻回授乳をすすめられても、理由をあまり説明されないと、やることだけ言われた気がしてしんどくなりがちです。理由が分かっていると、同じ頻回授乳でも気持ちがだいぶ違います。
母乳は「飲まれた分だけ作られる」仕組み。授乳の回数が減ると、体が「この子にはこれくらいの量でいい」と判断してしまい、作られる量も減っていきます。
だから頻回授乳がすすめられます。1回にたくさん飲ませるより、回数を多くするほうが量を増やしやすいんです。ピジョンの母乳育児サイトでも、1日8回以上の授乳を続けることが大切だとされています。
(参考:ピジョンの母乳育児サイト)
母乳の量を保つ授乳の3ステップ
毎日の授乳で気をつけたいのは、この3つです。
3つ目の記録は、夫婦で意見が分かれたときにも、そのまま使えますよ。
夫婦で意見が分かれたとき
頻回授乳を続けていると、隣で見ている夫から「足りていないんじゃないか、ミルクを足したほうがいい」と言われて、けんかになることもあります。ママは母乳でがんばりたい、夫は泣く回数が多いのが心配、というすれ違いです。
なんとなくで言い合うより、おむつの回数と体重の記録を一緒に見るほうが、話がまとまりやすいです。数字で見ると、夫も安心しやすくなります。
よくある質問
おっぱいの張りを感じなくなったら母乳が減ったサイン?
張りは産後しばらくすると落ち着いてくるもので、量が減ったサインとは限りません。体が授乳のリズムに慣れて、必要な分だけ作られるようになっただけ、ということが多いです。おむつの回数や体重の増え方が目安どおりであれば、心配しすぎなくて大丈夫です。
寝る時間が長くて授乳回数が少ないときはどうすればいい?
母乳の場合、新生児期は1日8回以上の授乳が目安なので、長く寝続けて回数が足りない日は、起こして飲ませるように産院で言われることもあります。体重が順調に増えていて、健診でも問題を指摘されていなければ、その子のペースに合わせて様子を見て大丈夫です。
生後2か月でミルクが足りないサインは?
飲み終わってすぐに口をパクパクさせる様子が毎回ある、おしっこが1日6回より少ない、体重が増えていない、のどれかが続くときです。時間より前に泣くだけなら、それだけで足りていないとは限りません。
不安なとき、誰に相談すればいい?
産院や地域の母乳外来、助産師による訪問相談は、体重や授乳の様子を実際に見てもらえるので心強いです。自治体の保健センターも電話で相談できるところが多いので、健診を待たずに気軽にかけてみてください。
まとめ
母乳が足りているかは、授乳中の様子だけでなく、おむつの回数と体重の増え方の2つを一緒に見ると分かりやすくなります。胸が張らなくなった、授乳の回数が多い、というだけでは、足りていないとは限りません。ミルクや混合のときも、見るところは同じです。
数字で見られるものがあると、自分の不安も、夫とのすれ違いも少し減ります。それでも不安なときは一人で抱え込まず、助産師さんや保健センターに相談して大丈夫です。まずは今日、おむつの回数を数えるところから始めてみてください。
この記事で紹介したもの
参考にした情報
- ピジョン ぼにゅ育「母乳育児でミルクを足すべきかの判断ポイント」(助産師監修)
- Sunnyキッズクリニック「赤ちゃんの体重増加は足りてる?母乳・ミルクが足りているサイン」(助産師)
- 愛産婦人科「母乳は足りてる?足りているサインと体重の目安」(助産師)
- 浜松市子育て情報サイト ぴっぴ「母乳が足りているか心配」(助産師の回答)
- 札幌みらいクリニック「赤ちゃんの授乳間隔や量について」
- こども家庭庁「授乳や離乳について(授乳・離乳の支援ガイド)」






