- 遊び飲みが始まる時期と、続く期間
- 授乳中によそ見をしてしまう理由
- 飲んでくれないときに家で試せる工夫
- ちゃんと飲めているか、育っているかを確かめる目安
わが家でも、下の子の授乳中に上の子が話しかけてくることがよくあります。
遊び飲みはいつからいつまで?

遊び飲みは、生後3〜4か月ごろに始まることが多いです。3〜5か月ごろとする小児科や助産師の解説もあります。
いつまで続くかは、子どもによってさまざま。1か月ほどで落ち着く子もいれば、卒乳するまで続く子もいます。目や耳が発達して周りのものに興味が出てきたしるしなので、飲ませ方が悪いせいではありません。
飲んでくれないのはなぜ?

よくある理由は3つあります。
目や耳が発達して、周りが気になる
生後3か月ごろになると、目で物を追えるようになり、音のするほうへ顔を向けるようにもなります。テレビの光やきょうだいの声、食器がカチャカチャ鳴る音まで、急におもしろくなる時期です。
上の子がいる家庭では、きょうだいに話しかけられるたびに赤ちゃんがくるっと振り向く、ということもよくあります。おっぱいより、お兄ちゃんやお姉ちゃんのほうが気になる時期です。
飲むのが上手になり、早く飲み終わる
吸う力がついてくると、新生児のころより短い時間で飲み終わるようになります。お腹がいっぱいになって口を離し、遊び始めるのはよくあることです。
途中でやめたように見えても、本人はもう満足していることもあります。
前の授乳から間がなく、お腹が空いていない
泣くたびに授乳していると、お腹が空ききらないうちに次の授乳になることがあります。お腹が空いていないと、飲むより周りを見るほうが楽しくなってしまうんです。
このほか、生後6〜8か月ごろは歯が生えてくるむずがゆさから、乳首を噛んだり遊んだりすることもあります。
飲んでくれないときに試したいこと
まずは家で試しやすいものを3つ、図にまとめました。
1つ目の静かな部屋は、真っ暗でなくてかまいません。小児科のSunnyキッズクリニックでも、テレビを消す、薄暗い部屋で飲ませるといった対応が紹介されています。
(参考:Sunnyキッズクリニック)
上の子がいるときは、授乳の前に好きなおもちゃや短い動画を用意しておくと、そのあいだ少し静かに待ってもらいやすくなります。待たせてばかりで胸が痛むときは、上の子に我慢させてしまうときの気持ちの持ち方も読んでみてください。
⚠️ 2つ目の「寝ぼけているとき」にミルクをあげるなら
寝かせたまま、哺乳瓶をタオルなどで立てかけて飲ませるのはやめておきましょう。むせたときにすぐ気づけず、息が詰まるおそれがあります。抱っこしてママが哺乳瓶を持ち、顔を見ながら飲ませてください。
3つ目の「切り上げる」は、追いかけて何度も口元へ戻さないということです。続けるほど、赤ちゃんもママも疲れてしまいます。
次の授乳までの間隔は、母乳とミルクで考え方が違います。
| 母乳 | ミルク | |
|---|---|---|
| 次の授乳まで | 時間は気にせず、欲しがるだけ | 2〜3時間ほどあける |
| 早めに泣いたら | そのまま飲ませてOK | まず抱っこやおむつ替え。落ち着かなければ少し早めてもOK |
ミルクの間隔をあけるのは、母乳より消化に時間がかかり、間隔が短いと吐き戻しやお腹の張りにつながることがあるからです。
毎回3時間もたない状態が続くなら、量が足りていないこともあるので、1回分の量を健診や産院で相談してみてください。缶に書かれている1回量と回数が、まずの目安になります。
抱き方を変えてみる
いつも同じ抱き方だと、赤ちゃんの目に入る景色も毎回同じです。横抱きで気が散るなら、縦抱きや、ママの脇に赤ちゃんの体を沿わせるフットボール抱きを試してみましょう。顔の向きが変わって、また飲み始めてくれるかもしれません。
腕だけで支えると疲れて、つい同じ抱き方に戻ってしまいます。授乳クッションで高さを合わせておくと、抱き方を変えても腕がらくです。選ぶときは、ママの座り方に合う厚みがあるか、へたりにくい硬さかを見ておくと使いやすいです。
⚠️ 授乳クッションを使うときは
授乳が終わったら、クッションの上に寝かせたままにせず、平らな布団に移してください。柔らかいところに顔がうずまると、息がしにくくなるおそれがあります。
授乳中はスマホとテレビを置いておく
授乳中は、ついスマホを見たくなりますよね。マイナビ子育ての記事は、助産師で国際認定ラクテーションコンサルタントの坂田陽子さんの監修です。この記事では、テレビやスマホを切ることに加えて、授乳中にママがスマホを見ないことがすすめられています。画面の光や音に、赤ちゃんの目が向いてしまうためです。
(参考:マイナビ子育ての記事)
Sunnyキッズクリニックでも、授乳中の会話を控えることが挙げられています。上の子に話しかけられたら、授乳が終わってからゆっくり聞くね、と伝えておくのも一つの手です。
ちゃんと飲めてる?育ってる?確かめる目安
遊び飲みが続くと、「これで足りているのかな」と不安になりますよね。1回ごとの量はばらつくので、1日を通して見るのがおすすめです。
厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドでは、母乳が足りているかは、子どもの様子や体質、ママの状態などをふまえて総合的に見るとされています。体重は大事な目安の一つですが、それだけで決めず、授乳の回数や量、おしっこやうんちの回数、機嫌などとあわせて見ていきます。
(参考:授乳・離乳の支援ガイド)
おしっこと機嫌を見る
いちばんわかりやすいのは、おしっこの回数です。Sunnyキッズクリニックによると、元気があり、おしっこが1日6回以上出ていれば大きな心配はないとされています。
同じクリニックの助産師の解説では、授乳のあとに機嫌がよいことも、飲めているサインとして挙げられています。
おしっこの回数の目安
1日6回以上
0〜3か月の体重増加
1日25〜35g
体重の増え方を見る
医療法人社団Sunnyの助産師による体重増加の目安の解説では、1日に増える体重の目安が月齢ごとに示されています。
(参考:体重増加の目安の解説)
| 月齢 | 1日に増える体重の目安 |
|---|---|
| 生後0〜3か月 | 25〜35g |
| 生後4〜6か月 | 15〜20g |
| 生後6〜12か月 | 10〜15g |
同じ解説では、この目安より多少少なくても、個人差の範囲で正常なことがあるとされています。数字ぴったりでなくても、あわてなくて大丈夫です。
成長曲線で、その子の流れを見る
厚生労働省のガイドでは、体重は生まれたときの体重や週数、母乳かミルクかによっても変わります。そのため、乳幼児身体発育曲線でこれまでの経過を見ることがすすめられています。
母子手帳の成長曲線に、健診や小児科で測った体重を書き込んでみてください。増え方がひと目でわかります。
帯の中で曲線に沿って増えていれば、ほかの子より少なめでも、その子のペースで育っていると考えられます。帯の下の線に近づいてきた、下回ったというときは、かかりつけの小児科に相談してみてください。
母乳の量そのものが足りているか不安なときは、母乳が足りているか確かめる5つのサインも見てみてください。授乳の進め方や相談先は、こども家庭庁の授乳や離乳についてのページにもまとまっています。
(参考:授乳や離乳について)
こんなときは受診・相談を
次のようなときは、遊び飲みのほかに理由があるかもしれません。急ぐものから順に並べました。
⚠️ その日のうちに小児科へ
- ぐったりして、あやしても反応がうすい
- おしっこがほとんど出ない
- 唇や口の中が乾いている
早めに相談(健診・小児科・助産師外来)
- おしっこが1日6回より少ない、おむつがあまり濡れない
- 何日も続けてあまり飲まない
- 成長曲線の下の線に近づいている、下回っている、体重が減っている
Sunnyキッズクリニックでは、数日にわたって飲まない、体重の増えが気になるというときは、助産師外来への相談がすすめられています。
相談先は、乳児健診のほか、かかりつけの小児科、出産した病院の助産師外来、自治体の保健師さんです。健診まで日があるときは、保健センターに電話で聞くこともできます。
よくある質問
遊び飲みが始まったら、授乳は切り上げていい?
口を離して遊び始めたら、切り上げてかまいません。マイナビ子育ての記事でも、飲まないときは切り上げることがすすめられています。無理に続けるより、次にお腹が空いたときに飲ませるほうが、まとめて飲んでくれることが多いです。
次の授乳までの間隔は母乳とミルクで違うので、母乳とミルクの表で確かめてみてください。
ミルクに替えたほうがいい?
遊び飲みだけが理由なら、急いでミルクに替えなくて大丈夫です。ミルクに替えても、周りが気になって飲まないことは変わりません。体重の増えが気になるときは、健診や小児科で相談して、ミルクを足すかどうかを決めると安心です。
全く飲まないときはどうしたらいい?
まずはテレビを消した静かな部屋で、眠くなりかけたころにもう一度あげてみてください。抱き方を縦抱きやフットボール抱きに変えてみるのも一つです。
工夫してもおしっこがほとんど出ない、ぐったりしているときは、遊び飲みではなく体調の問題かもしれません。その日のうちに小児科を受診してください。
まとめ
遊び飲みは生後3〜4か月ごろに始まることが多く、周りに興味が出てきた成長のしるしです。静かな部屋で飲ませる、寝ぼけているときをねらう、飲まなければ切り上げる、抱き方を変える、授乳中はスマホを置いておく。全部やらなくて大丈夫なので、できそうなものを1つ選んでみてください。
元気があって、おしっこが1日6回以上出ていて、成長曲線に沿って体重が増えているなら、1回ごとの量は少なくてもかまいません。次の授乳では、テレビを消してカーテンを引いてから抱っこしてみてください。
参考にした情報
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」
- こども家庭庁「授乳や離乳について」
- Sunnyキッズクリニック「遊び飲みの対応について」
- 医療法人社団Sunny 助産師による体重増加の目安の解説
- マイナビ子育て 遊び飲みの記事(助産師・坂田陽子さん監修)



