この記事でわかること
- 1〜3歳が食事中に座っていられる時間の目安
- 家より外食のほうが早く飽きてしまう理由
- 子連れで入りやすいお店の見分け方
- 席についてからできる具体的な工夫
- それでも無理だった日の切り上げ方
座っていられないのは、しつけの問題ではありません
1〜3歳が食事中にじっと座っていられる時間は短く、1歳台なら5〜10分、2〜3歳でも15分ほどが目安です。外食では目や耳に入るものが多いぶん、これよりさらに短くなります。
つまり、外食の途中で席を立ってしまうのは育て方のせいではなく、その年齢では集中が続く時間が短いからです。だとすると目標は「最後まで座らせること」ではなく、座っていられる短いあいだにごはんを食べ終えることになります。
家の食卓でも歩き回ってしまうなら、まずはそちらから整えると外でも落ち着きやすくなります。くわしくは食事中に歩き回る子への対応にまとめています。
家より外食のほうが早く飽きる3つの理由
同じ子でも、家では最後まで座れた日に、お店では5分で降りたがることがあります。原因は3つに絞れます。
1つ目は、料理が出てくるまでの待ち時間です。家なら席についた時点で目の前にごはんがありますが、お店では10分から20分、何もない状態で座っていることになります。子どもにとってはここがいちばん長く感じられる時間です。
2つ目は、椅子が体に合っていないことです。大人用の椅子に座ると足が宙に浮きます。足の裏がどこにも着いていないと体が安定せず、無意識にもぞもぞと動いてしまいます。
3つ目は、まわりの刺激です。店員さんが通る、隣の席で子どもが笑う、ドアが開くたびに外が見える。家のダイニングにはないものが、視界の中で次々に動いています。
当てはまるものはありますか?
- 料理が来る前にもう椅子から降りたがる
- 大人用の椅子で足がぶらぶらしている
- 通路側の席で、人が通るたびに体をねじって見ている
- 見える範囲に、人や物の動きが多い席に座っている
お店選びで半分は決まる
席についてから頑張るより、どのお店に入るかを変えるほうが効果があります。同じ子でも、お店が変わるだけで座っていられる時間が倍になることがあります。
| こんなとき | 選びたいお店・席・時間 |
|---|---|
| 大人ひとりで子どもを見ている | 壁沿いのベンチシートか奥まった席。通路側に大人が座れる席 |
| 待つのが苦手なとき | 注文してすぐ出てくるお店(定食屋、うどん・そば、フードコート) |
| 赤ちゃんも一緒 | ベビーカーを横に置ける通路側や端の席。入口で預かってくれるお店なら席は選びやすい |
| 少しゆっくりしたいとき | 11時台に入って、混みはじめる前に食べ終える |
フードコートは騒がしくて落ち着かないと思われがちですが、1〜3歳との外食ではかなり心強い場所です。料理が出るまでが短く、多少の声は全体の音にまぎれます。
席を立っても誰かの通り道をふさぎにくい作りなのも安心材料です。ただし注文と受け取りは、自分で行くことになります。大人ひとりの日は子どもを席に残さず一緒に連れて並ぶか、呼び出しベルを渡してくれるお店を選んでください。
入るときに聞いておきたいこと
- 子ども用の椅子はありますか(ベルト付きかどうかも)
- 取り皿とスプーンをもらえますか
- 子どもの分だけ先に出してもらえますか
- ベビーカーは席まで入れますか(入口で預かってもらえますか)
このうち「子どもの分だけ先に出してもらえますか」は、意外と通ります。先に子どもの分が届けば、子どもが何もせずに待つ時間はぐっと短くなります。
席についてからの工夫
席に着いてからの数分で、その日の外食はだいたい決まります。やることは3つです。
注文はメニューを開く前に決めておく
メニューを開いて考えている3分は、子どもにとっては何もすることがない3分です。お店に向かう道で「今日はうどんにしようか」と決めておくと、座ってすぐ注文できます。
初めてのお店なら、出かける前にお店のページでメニューを見ておくと、席で迷わずにすみます。
足の裏がつく高さを作る
お店の子ども用の椅子は、足が宙に浮いたままになることがほとんどです。足が届かないと体がぐらぐらして、じっとしていられなくなります。
たたんだ上着やバッグを足の下に置いて、足の裏がつく高さを作ってあげてください。それだけで、同じ子でも座っていられる時間が伸びます。
子ども用の椅子がないときはチェアベルト
大人用の椅子に取り付けて使う、布製のベルトです。子どものおなかまわりと椅子の背もたれをぐるりと巻いて留める形で、たたむと手のひらに乗るくらいの大きさです。
バッグに入れっぱなしにしておけば、急に外食になった日にも困りません。
チェアベルトは転落を完全に防ぐものではありません。使っているあいだは隣に座り、子どもが立ち上がろうとしたら体を支えられる位置にいてください。テーブルの天板にひっかけるタイプは、天板の厚みと強度が商品の指定に合っているかを先に確かめ、お店のテーブルに取り付けるときは店員さんにひとこと断ってから使ってください。
先に取り分けて、冷ましてから渡す
子どもの口の中は大人よりやけどしやすい場所です。大皿のまま冷ますより、取り皿に少しずつ移したほうが早く冷めます。
自分のうわ唇に当てても熱くない温度まで下がってから渡してください。
大人のメニューから分けるときは、ぶどうやミニトマトを縦と横に4等分します。そのままだとのどに詰まる大きさです。麺類は1〜2cmに切ると、すすらずに食べられます。
熱い汁物や鉄板料理は、子どもの手が届かないテーブルの奥に置いてもらえるようお願いすると安心です。子どもの前に置くのは、取り分けて冷ましたお皿とコップだけにしておくと、腕が当たってひっくり返す事故を防げます。
待ち時間に持っていくと変わるもの
持ち物は「音が出ない」「かさばらない」「その場で終われる」の3つを目安に選びます。たくさん持っていくほど良いわけではなく、2つか3つあればじゅうぶんです。
その条件に合うのがシールブックです。台紙にシールを貼るだけなので音が出ず、貼り終えたページをめくればまた新しい場面が始まります。1冊バッグに入れておくと、待ち時間だけでなく病院の順番待ちにも使えます。
1冊300〜500円ほどなので、飽きてきたら新しいものに買い替えやすいのもいいところです。シールを口に入れてしまう1歳前半は、口に入らない大きさのシールのものを選び、そばで見ていてください。2歳を過ぎると、自分で貼る遊びとして長くもちます。
動画を見せることに抵抗がある人もいますが、外食の待ち時間は使いどころとしては悪くありません。音は消して、料理が来たら終わりにすると決めておくと、切り替えでもめにくくなります。
それでもだめだった日の切り上げ方
1歳台なら10分、2〜3歳なら15分ほど過ぎても座れないなら、その日はもう粘らなくて大丈夫です。無理に座らせようとすると子どもは余計に反り返り、まわりの視線も気になって、食事どころではなくなります。
大人が2人いる日は、交代で食べるのがいちばん早いです。1人が外で子どもと歩き、もう1人が5分で食べる。先に食べるほうを毎回入れ替えておくと、どちらか一方だけがいつも冷めたごはん、という状態は避けられます。
ワンオペの日は、残りを持ち帰れるか聞いてみてください。最近は持ち帰り用の容器を出してくれるお店が増えています。ただし持ち帰りは自己責任が前提です。
生ものや半熟卵を含むものは避けて、保冷剤と一緒に持ち帰り、その日のうちに食べきってください。子どもが落ち着いてから食べたほうが、結果的にゆっくり味わえます。
よくある質問
子どもが声を上げたとき、まわりにどう思われているか気になります
ほとんどの人は、こちらが思うほど気にしていません。とはいえ視線が気になると食事が楽しめないので、席の位置で対処するのが現実的です。壁沿いのベンチシートや奥まった席なら、声が通りにくく、まわりの視線も届きにくくなります。
お店に入るときに「子どもがいるので端の席がいいです」と伝えれば、たいてい配慮してもらえます。座敷は動き回れて楽ですが、大人ひとりと子どもだけだと通してもらえないこともあるので、空いていたら聞いてみるくらいに考えておくと気が楽です。
ファミリー向けのお店以外は入れませんか?
定食屋やうどん・そばのお店も入りやすいです。注文から提供までが短く、取り分けやすいメニューが多いからです。避けたいのは、コース形式のお店や、カウンターしかないお店。前者は料理が出るまでの間隔が長く、後者は子どもが座れる椅子がないことがほとんどです。
外食だとほとんど食べません。栄養が心配です
1回の食事で食べる量は、その日の体調や場所によって大きく変わります。外食の1食だけを取り上げて心配するより、3日くらいの幅で見てください。
外で食べなかった日は、家に帰ってからおにぎりやバナナを足せばじゅうぶんです。外食は栄養をとる場というより、家族で出かけた記憶が残る場だと考えると気が楽になります。
まとめ
外食で座っていられないのは、その年齢の集中が続く長さの問題です。長くても15分で食べ終えられるように、お店と段取りのほうを合わせていきます。
大人ひとりで子どもを見ているなら、壁沿いや奥まった席を選び、注文はお店に向かう道で決めておく。料理が出るまでが短いお店なら、待ち時間そのものが短くなります。足が浮いていたら、たたんだ上着を足の下に置く。手元にはシールブックを1冊。熱いものはテーブルの奥へ。
1歳台では、料理が届く前に椅子から降りたがり、ほとんど食べずに帰る日もあります。座っていられる時間は、しつけの成果というより、子どもが育つにつれて自然と伸びていくことが多いです。
今日は無理だったとしても、それは今日のことです。次に出かける日は、お店をひとつ変えてみるところから始めてみてください。
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