- 呼び出しが集中する時期と、落ち着いてくるまでの目安
- 電話が鳴ってから園を出るまでの動き方
- 職場に伝えるときの言い方の順番
- 頼れる人が近くにいなくても整えておける備え
- 謝ってばかりでしんどくなったら
呼び出しが続く時期には、ちゃんと終わりがあります
入園からの数か月がいちばん多く、半年を過ぎたころから呼び出しの回数は少しずつ減っていきます。今つらいのは、あなたの育て方や体調管理が足りないからではありません。
上の娘は、保育園に通い始めて1か月は体調を崩しませんでした。ただ、1か月を過ぎてからは、園から呼び出しの電話がかかってくることがありました。
呼び出しが多いことは、あなたが職場で足を引っ張っている証拠でもありません。今この瞬間に、同じ電話を受けて同じように頭を下げているママが、たくさんいます。
なぜ入園して間もない時期に呼び出しが続くのか
子どもがまだ多くのウイルスに出会っていないからです。保育園では、家庭では触れなかった種類のウイルスを毎日もらってきて、そのたびに熱を出しながら抗体を増やしていきます。
もう1つの理由は、園の登園基準がはっきり決まっていることです。37.5度を超えたら連絡、という基準の園は多く、家では元気に見える段階でも電話がかかってきます。
基準が厳しいのではなく、クラス全体に感染を広げないための線引きだと考えると、少し受け止めやすくなります。
| 時期 | 呼び出しの傾向 |
|---|---|
| 入園〜3か月 | 週1回のペースで続くことも珍しくない |
| 入園4〜6か月 | 少しずつ間隔があき、夏場は落ち着きやすい |
| 入園7か月〜1年 | 冬にまた月1〜2回の波が戻ってくる |
| 2年目以降 | 発熱そのものが減り、登園できる日が増える |
この流れは「保育園の洗礼」と呼ばれています。家庭でできる風邪の予防習慣を整えておくと、波の高さをいくらか下げられます。ただ、ゼロにはできません。減らす工夫と、来たときの備えは分けて考えるほうが気持ちが楽になります。
電話が鳴った瞬間からの動き方
呼び出しの電話でいちばん消耗するのは、聞くことと伝えることと決めることを、同時にやろうとするときです。順番を先に決めておくと、動揺したままでも体が動きます。
迎えに行くまでの3ステップ
電話を切ったあとに迷う時間が、そのまま焦りになります。次の3つだけ順番に進めてみてください。
STEP1 園で聞くことを3つに絞る
体温・いつから・食欲と機嫌。この3つが分かれば、病院に寄るかどうかを判断できます。あれこれ聞こうとすると、電話の途中で頭が真っ白になります。
STEP2 職場には事実から先に伝える
「すみません」を何度も重ねるより、状況と何時に出るかを先に伝えるほうが、周りも動きやすくなります。謝る言葉は、最後にひと言添えるだけでじゅうぶんです。
STEP3 園を出る前に、病院に寄るか決める
子どもを連れて歩きながら調べるのは難しいので、園のロビーで先に決めてしまいます。かかりつけ医のネット予約が使えるなら、その場で枠を取っておくと待ち時間が減ります。
職場への連絡は、次の順番で書くと短く済みます。スマホのメモに型を1つ保存しておけば、震える手でも打てます。
| 伝える順番 | 言い方の例 |
|---|---|
| 事実 | 保育園から発熱の連絡があり、これから迎えに行きます |
| これからの動き | 本日は早退し、明日の朝あらためて連絡します |
| 引き継ぎ | 進行中の件は共有フォルダに資料を置いてあります |
受診するかどうかの見極めは、熱の高さだけでは決まりません。水分が取れているか、呼吸が苦しそうでないかが判断の軸になります。目安は子どもが急に熱を出したときの対処法にまとめているので、迷ったときに開いてみてください。
ワンオペでも、今のうちに整えておけること
備えは、呼び出しが来てから探すことになるものを、元気なうちにそろえておくことに尽きます。落ち着いている日に30分だけ使えば、次の電話のときの動きが変わります。
熱が出ていない日にやっておくこと
- 病児保育の事前登録を済ませる
- ファミリーサポートの会員登録をする
- かかりつけ医の受付時間をスマホに保存する
- 配車アプリを支払い方法まで設定しておく
- 呼び出しが増える時期を職場に先に伝える
- 園バッグの着替えを1組多めに入れる
病児保育は、当日にいきなり使えない自治体がほとんどです。事前の登録用紙と、かかりつけ医が書く診療情報提供書が必要な施設が多く、そろえるのに2週間ほどかかることもあります。
空き枠は朝いちばんで埋まるので、登録だけ先に済ませておいて、使えたらラッキーくらいに構えておくとがっかりせずに済みます。
あらかじめ職場に伝えておくことも、当日の空気をずいぶん変えてくれるもの。「入園1年目は月に1〜2回お休みをいただく可能性があります」と、熱が出る前に一度伝えておく。
あらかじめ言ってあると、当日の連絡が「またか」ではなく「来たか」に変わります。伝えるのは1回でじゅうぶんで、何度も念を押す必要はありません。
家に置いておくものは、体温計と子ども用の経口補水液の2つがあれば安心です。熱が出てから薬局に寄る余裕はないので、玄関近くの棚に置いておくと安心です。経口補水液は味に慣れていないと飲んでくれないので、元気な日にひと口だけ試しておくと当日がスムーズになります。
経口補水液は子ども用として売られているものを選ぶと安心です。スポーツドリンクやジュースで代用すると糖分が多く塩分が足りないので、水分補給としては物足りません。また、ぐったりして飲めない、半日おしっこが出ていないというときは、水分を試すより受診を優先してください。
謝ってばかりでしんどくなったとき
呼び出しの日は、謝る相手が多すぎます。職場に謝り、園に謝り、家に着いてから子どもにまで「ごめんね」と言ってしまう。私の場合は、呼び出しがあると、いつもの登園と同じように下の娘をベビーカーに乗せて上の娘を迎えに行きました。
呼び出しの帰り道は、誰にも責められていないのに、自分で自分を責めてしまいがちです。でも園の先生が伝えたいのは、たいてい「早く休ませてあげてくださいね」ということだけです。
呼び出しが続くうちに、転職サイトを開いてしまう日もあります。それは逃げではなく、今の働き方と今の暮らしが噛み合っていないというサインです。
ただ、判断するのは波が落ち着いてからでも遅くありません。子どもの熱が続いて、こちらも眠れていない時期の決断は、あとから見ると急ぎすぎていることが多いからです。
よくある質問
呼び出しの電話が来たら、何分以内に迎えに行くものですか?
何分以内という決まりを設けている園はあまりありません。目安として1時間前後で向かえれば、たいていの園は大丈夫です。それより大切なのは、電話の時点で「◯時ごろ着きます」と伝えておくことです。時間が読めていれば、園は落ち着いて預かってくれます。
どうしてもすぐに向かえないときはどうすればいいですか?
正直に到着の時間を伝えて大丈夫です。会議が抜けられない、職場から園まで1時間かかるという事情は、伝えれば園も分かってくれます。
急いで走ったり、慌てて自転車を飛ばしたりするほうが危ないので、無理のない移動手段を選んでください。会議中で電話に出られない時間帯があるなら、その時間を先に園に伝えておくと、折り返しのやりとりが減ります。
早退や欠勤が続いて職場に居づらいのですが、どうすればいいですか?
休むたびに謝って、だんだん席に戻りづらくなる。その感覚はとてもよく分かります。そのうえで知っておいてほしいのですが、子どもの看護のための休みは、育児・介護休業法で「子の看護等休暇」として定められています。子ども1人につき年5日、2人以上なら年10日まで取れる休みです。
看護等休暇を取ったことを理由に、不利益な扱いを受けることは認められていません。制度があると知っているだけでも、休みを申し出るときの気持ちが少し変わります。有給か無給かは会社の規定によりますが、使える制度は遠慮なく使って大丈夫です。
まとめ
保育園の呼び出しがつらいのは、あなたが弱いからでも、仕事に向いていないからでもありません。入園1年目に呼び出しが重なるのは、子どもが集団生活に体を慣らしていく過程だからです。同じ時期に同じ電話を受けている家庭が、あなたのまわりにもたくさんあります。
今日からできる一歩は、園で聞くことを3つに絞ると決めておくこと。そして落ち着いている日に、病児保育の登録用紙を1枚もらってくることです。この2つだけで、次に電話が鳴ったときの動きが変わります。
冬を越えるころ、あなたにもきっと「そういえば最近、あの着信が減ったな」と気づく日が来ます。それまでは、謝りすぎず、抱えすぎず、今日一日を回すことだけ考えていれば大丈夫です。
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