- 熱が出た日に、本当に守るべき3つのこと
- 動けない1日を、朝から夜までどう回すか
- 赤ちゃんと過ごすときに避けたい寝かせ方
- お風呂・ごはん・寝かしつけを、どこまで省いていいか
- 子どもを連れて受診するときのコツと、事前の備え
私自身も、上の子が何歳のときだったかは忘れましたが、高熱を出したことがあります。そのときはたまたま夫が休みだったので寝かしつけをお願いできましたが、いつも誰かに頼れるとは限りません。
熱が出た日に守るのは、たった3つだけ
親が熱を出した日に必要なのは、子どもの安全と水分、それに自分が横になる時間の3つだけです。掃除も洗濯も離乳食づくりも、今日は全部やめて大丈夫です。
1日ぶんの家事を飛ばしても、家族の誰も困りません。洗濯物は明日まとめて回せますし、床が少し散らかっていても子どもは元気に育ちます。逆に、無理に動いて熱が長引くと、結局その後の数日ぜんぶが回らなくなります。
判断に迷う場面が出てきたら、「これは今日中にやらないといけないか?」と自分に聞いてみます。危なくないことは、ほぼすべて後回しにできます。
動けない日は、この順番で回すと楽
順番を決めておくと、頭が働かないときでも迷わずに済みます。朝いちばんに、次の3つを片づけてしまうのがおすすめです。
朝のうちにやっておく3ステップ
熱は午後から夕方にかけて上がりやすいので、比較的動ける午前中に先回りしておきます。
STEP1 自分の水分と薬を手元に集める
飲み物、体温計、飲んでいる薬、ティッシュ、スマホの充電器を、横になる場所のそばにまとめて置きます。あとで取りに行かなくて済むだけで、消耗がぐっと減ります。
STEP2 子どもの1日分の食事を先に出しておく
レトルトやパン、バナナ、飲み物を、テーブルや手の届く棚にまとめます。朝・昼・夕を1回で用意しておけば、あとは温めるか袋を開けるだけになります。
STEP3 安全に過ごせる部屋を1つ作る
上の子が触ると危ないもの(はさみ、薬、洗剤)を片づけ、階段への出入り口を閉めて、その部屋で過ごすと決めます。家じゅうを見張らなくてよくなります。
午後は、意識して何もしない時間を作ります。動画を1本つけて、そのあいだに座って目を閉じるだけでも体はだいぶ楽になります。テレビや動画に頼る日があっても、子どもの発達に影響はありません。今日は非常時なので、全部やらなくて大丈夫です。
赤ちゃんがいる家で、熱の日に気をつけたいこと
いちばん注意したいのは、寝かせ方です。ぼんやりした頭で赤ちゃんの横に寝転がると、自分が深く眠り込んでしまい、寝返りで赤ちゃんを圧迫する危険があります。授乳しながらそのまま眠ってしまう形も同じです。
赤ちゃんはベビーベッドや床に敷いた固めの布団など、大人と分けた平らな寝床にあお向けで寝かせてください。まわりにタオルやクッション、掛け布団を置かないようにします。そうしてから自分が横になれば、うとうとしても安心です。
高熱でぼんやりしているときは、ソファやクッションの上で抱っこしたまま眠ってしまう形がいちばん危険です。抱っこのまま眠りそうだと感じたら、その時点で赤ちゃんを寝床へ移してから自分が休みます。短時間でも同じです。
子どもにうつるのを心配して授乳をやめる必要はありません。母乳には抗体が含まれるので、そのまま続けて大丈夫です。気になるときはマスクをつけ、抱く前に手を洗うだけでじゅうぶんです。
自分の水分は、意識して多めにとります。熱が出ると汗と呼吸で水分が抜けていくので、水やお茶だけでは追いつかないことも。経口補水液を1本開けて、枕元に置いておくと少しずつ飲めます。買い置きがあれば、熱が出た瞬間から迷わず手が伸びます。
市販の解熱剤にも、授乳中に飲める種類があります。ただし自己判断で選ばず、薬局で授乳中だと伝えて選んでもらうと確実です。なお、大人用の薬は、量を減らしても子どもに飲ませることはできません。子どもには子ども用のものを用意してください。
お風呂・ごはん・寝かしつけ、どこまで省いていい?
省いていいことと、省かないほうがいいことを整理しておきます。迷ったときに見返せると、判断に使う体力を節約できます。
| やること | 熱の日の判断 |
|---|---|
| お風呂 | 入れなくて大丈夫。おしりと汗をタオルで拭くだけで済ませる |
| 子どものごはん | レトルト・パン・バナナ・納豆ごはんでOK。栄養バランスは明日から |
| 自分のごはん | 食べられなくても水分だけは切らさない。ゼリー飲料でも可 |
| 洗濯・掃除 | 全部お休み。汚れ物は袋にまとめておくだけ |
| おむつ替え | 省けない。かぶれを防ぐため、うんちのときは早めに替える |
| 歯みがき | 寝る前の1回だけ。上の子は本人にやらせて仕上げは省いてよい |
| 寝かしつけ | 上の子は添い寝でも動画でも、寝るなら何でも正解。赤ちゃんは大人と分けた寝床にあお向けで |
お風呂については、1日入らなくても肌に問題は起きません。ぬるめのお湯でしぼったタオルで首や背中を拭けば、さっぱりして眠りやすくなります。むしろ、ふらつきながら子どもを湯船に入れるほうが危険です。体調が悪い日は、入浴そのものを見送る判断のほうが安全です。
自分のごはんが後回しになる日が続いているなら、ワンオペで自分の食事が取れないときの工夫もあわせて読んでみてください。
子どもを連れて、病院に行けるか迷ったとき
熱が2日以上下がらない、水分がとれない、息が苦しい、意識がはっきりしない。このどれかがあれば、子連れでも受診してください。「子どもがいるから行けない」で我慢して長引かせるほうが、結果的に動けない期間が延びます。
多くのクリニックは、子ども連れでの受診を断りません。予約時に「子どもを連れて行きます」と伝えておくと、待合の席を配慮してもらえることもあります。
子連れ受診を少し楽にする工夫
- 電話やアプリで順番を取り、直前に家を出る
- ベビーカーで行くと、下の子を抱き続けずに済む
- 上の子には音の出ないシールブックを1冊持たせる
- マスクをつけ、待合では入り口近くの席に座る
外出そのものが難しいときは、オンライン診療という選択肢もあります。スマホで医師の診察を受けて、薬を自宅に届けてもらえる仕組みです。
自治体によっては、保護者の病気を理由に子どもを預かってくれる一時預かりもあります。ただし多くは事前登録が必要なので、熱が出てから調べても間に合いません。
元気なうちにしておくと、次がぐっと楽になる備え
次に倒れる日は、たいてい突然きます。動けるうちに用意しておけるものを、最小限だけ挙げます。
体調を崩す前にそろえておきたいもの
- 温めずに食べられるレトルトを3日分
- 経口補水液とゼリー飲料を数本
- 紙皿・紙コップ(洗い物をゼロにできる)
- 液体ミルク(お湯がなくてもそのまま飲ませられる)
- 自治体の一時預かり・ファミリーサポートの登録
レトルトのベビーフードや幼児食は、この日のために数個ストックしておくと本当に心強いです。開けてそのまま器に出せるものを選ぶと、台所に立たずに1食を済ませられます。
月齢に合った表示を確認して、きょうだいがいる家庭では子どもごとに分けて置いておくと、頭が働かない日でも間違えません。
液体ミルクも1〜2本あると安心です。常温のまま哺乳瓶に移して飲ませられるので、調乳する体力がない日でも、授乳を切らさずにすみます。開けたあとは取っておかず、その回で使い切ってください。
ネットスーパーや食材宅配のアカウントも、元気なうちに作っておくと違います。動けない日に会員登録から始めるのは、想像以上にしんどい作業です。
よくある質問
夫に帰ってきてもらうのは、大げさでしょうか?
大げさではありません。38度以上の熱があって子どもを見なければならない状況は、じゅうぶん早退の理由になります。伝えるときは「しんどい」だけでなく、「38度5分ある」「何時までに帰ってきてほしい」と数字と時間で伝えると動いてもらいやすくなります。
子どもにうつさないために、離れたほうがいいですか?
完全に離れるのは現実的ではありませんし、その必要もありません。マスク、こまめな手洗い、タオルを分ける。この3つで感染する確率はかなり下がります。同じ部屋で過ごすこと自体は問題ありません。
熱が下がったら、すぐ家事を再開していいですか?
下がった当日はまだ休んでいて大丈夫です。ぶり返す人はたいてい、熱が引いた日に一気に片づけようとしています。溜まった洗濯は2〜3日かけて戻していくくらいでちょうどよいです。
熱が下がったあとも、ふらつきが残っているうちは子どもを抱いて階段を上り下りするのは避けてください。エレベーターを使うか、上の子には手すりを持って自分で歩いてもらうと安全です。
罪悪感が消えません
動画を見せた時間や、まともなごはんを出せなかったことを、あとで思い出してつらくなることがありますよね。でも子どもが覚えているのは、その日の献立ではなく、そばにいてもらえたことのほうです。倒れた日の自分を責める必要はまったくありません。
まとめ
ワンオペで自分が熱を出した日は、家事をどこまでやめられるかが勝負です。守るのは、子どもの安全と水分、そして自分が横になる時間の3つ。お風呂も掃除も、明日に回して大丈夫です。
赤ちゃんがいる家では、寝かせ方だけは気をつけてください。ぼんやりした頭での添い寝や抱っこのままの居眠りは避け、赤ちゃんは平らな寝床にあお向けで。そうしてから自分が休めば、うとうとしても安心です。
そして次に備えて、レトルトと経口補水液を数日分だけ置いておく。それだけで、次に熱が出た朝の絶望感がかなり変わります。今日は動けるところまでで終わりにして、あとはどうか横になってください。
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