この記事でわかること
- ベビーカーを嫌がりはじめる年齢の目安
- 急に乗らなくなるのはなぜか
- 出かける前にできる3つの準備
- 乗らない日にどうやって移動するか
- 下の子がいる日に、ひとりでどう連れて歩くか
乗ってくれない日は、乗せることをあきらめて大丈夫です
その日の外出で目指すのは「ベビーカーに座らせること」ではなく「目的地に着くこと」です。乗らないまま押していっても、誰も困りません。
ベビーカーを嫌がりはじめるのは1歳半から2歳半ごろが多く、イヤイヤ期の入り口と重なります。自分の足で行きたい気持ちが強くなる時期なので、その日の機嫌でも育て方でもなく、成長の途中で誰にでも来るものです。
せっかく持ってきたのに、と思うとつい乗せたくなりますが、乗らない日は空のベビーカーを荷物置きにして歩くのもひとつの方法。乗せられなかった日でも、外に出た時点でその日はもう成功です。
2歳がベビーカーを嫌がる3つの理由
理由がわかると、その場での声のかけ方が変わります。大きく3つに分かれます。
1つ目は、歩きたい気持ちが体の疲れより勝っていること。2歳前後は歩くこと自体が遊びで、まっすぐ進むことより、段差にのぼる・側溝をのぞく・落ち葉を拾うほうが楽しい時期です。子どもには、ベビーカーがその楽しさを全部取り上げる道具に見えています。
2つ目は、自分で決めたいという気持ちです。イヤイヤ期は「やりたくない」よりも「勝手に決められたくない」という気持ちのほうが強い時期です。
ベビーカーに座らせるのは、大人が決めたとおりにさせることなので、そこに反発します。同じ理由で、イヤイヤ期の癇癪は着替えや靴の場面でもよく起きます。
3つ目は、姿勢の窮屈さです。体が大きくなると座面や股ベルトの位置が合わなくなり、ひざが曲がりきって落ち着かないことがあります。日よけを下ろすと前が見えないのが嫌、という子も少なくありません。
窮屈そうだからといって、ベルトを緩めたりリクライニングを説明書の範囲外まで倒したりするのは避けてください。走行中に体がずり落ちる原因になります。調整してよいのは、説明書に書かれた座面の段階やフットレストの高さまで。それでも合わないなら、体格に合ったバギーに替えるほうが安全に解決できます。
出かける前の3ステップで、乗ってくれる日が増えます
その場で説得するより、家を出る前の準備のほうが効きます。順番に3つだけ。
STEP1 行き先と歩く区間を先に伝える
玄関で「公園までは歩いて、帰りは乗ろうね」と、歩く区間と乗る区間を分けて伝えます。全部乗せるつもりで出ると、拒否された瞬間に予定が崩れます。
STEP2 乗るか歩くかを本人に選ばせる
「乗る?」と聞くと「いや」の一択になります。「ベビーカーで行く? ママと手をつないで行く?」と2つ並べると、決める側が本人になるので、こちらの提案が通りやすくなります。
STEP3 乗ったときの居場所を作っておく
座面に小さなぬいぐるみを1つ座らせておく、ベビーカーのポケットにその子の水筒を入れておくなど、その子のものを先に置いておきます。何も乗っていない椅子より、自分のものがある席のほうが座る気になりやすいです。
STEP1で「帰りは乗ろうね」と伝えておくと、その約束が帰り道で効いてきます。行きに歩ききった子は、帰りには自分から座ってくれることが多いです。
乗らない日の移動手段を状況別に決めておく
その場で悩むと立ち往生します。基本は空のまま押していく、ただし電車に乗る日は置いていく。あらかじめ選択肢を決めておくと、拒否されてもすぐ次に移れます。
| 状況 | 選ぶ手段 |
|---|---|
| 時間に余裕がある・近所 | 手をつないで歩く。ベビーカーは荷物置きとして押していく |
| 急いでいる・電車に乗る | はじめからベビーカーを持たず、ヒップシートだけで出る |
| 荷物が多い買い物 | ベビーカーを持っていく。乗らない日は下のかごを荷物置きにする |
| 長距離・イベント・旅行先 | 軽量バギー。歩けなくなった瞬間に座らせられる |
| 本人が押したがる | ベビーカーを押させて、大人はハンドルの端に手を添える |
表のいちばん下の「押させる」は、乗らない日にかなり効きます。自分で決めたい気持ちがそのまま満たされるうえ、進む方向が前に固定されるので、寄り道も減るんです。
子どもだけに押させると、勢いがついたときに手を離して車道側へ出てしまうことがあります。大人は必ずハンドルの端に手を添えたまま、段差と車道側を支えてください。
買い替えるなら「畳んだときに持てるか」で選ぶ
ベビーカーを買い替えるなら、走り心地や機能より先に、畳んだときに持ち運べるかどうかを見てください。乗らない日は必ず来るので、そのときに扱えるかどうかで負担が変わります。
ヒップシートは、腰に巻いたベルトの上に台座が付いた抱っこ用の道具です。抱き上げた子どもを、その台座に座らせて支えます。ずっと装着していなくても、抱っこをせがまれた瞬間だけ座らせられるので、歩いたり抱っこしたりを繰り返す2歳台と相性がよいです。
選ぶときは、腰ベルトの幅が広いもの、台座に滑り止めが付いているものを選ぶと失敗しにくくなります。ただし体重をすべて腰で受けるので、産後まもない時期や腰に不安があるときは長時間続けないでください。
肩ベルト付きのタイプを選ぶと、重さが肩と腰に分かれて負担が減ります。抱っこ紐の卒業を考えているころなら、次の1本として検討しやすいです。
軽量バギーは、5kg前後の折りたためるベビーカーです。今のベビーカーが重くて、乗らない日に空のまま押して歩くのがつらい場合は、こちらに替えると扱いやすくなります。目安は、片手で押しながらもう片方の手で子どもの手を引けるかどうかです。
畳んだときに自立するタイプだと、電車やお店で立てて置けるので扱いが楽になります。対象月齢は製品ごとに違うので、7か月ごろからのものか、1歳過ぎからのものかを必ず確認してください。ベビーカー全体の選び方はベビーカーの選び方にまとめています。
下の子がいるときは、時間とルートを先に決めておく
赤ちゃんを抱っこ紐で抱えているのに、上の子はベビーカーを拒否する。この組み合わせになると、道具を足すより出かけ方そのものを変えるほうが早く楽になります。
削るのは距離ではなく、予定の数です。上の子が歩く前提で、いつもの2倍の時間を最初から見ておくと、途中でしゃがみ込まれても焦らずにすみます。目的地を1か所に絞って、寄り道は入れないでおくと、途中で崩れません。
ルートも一度見直しておくと違います。車通りの多い道を避けて、歩道が広い道や公園の中を通る道に変えると、寄り道されても危なくないぶん、こちらの神経がすり減りません。距離が少し伸びても、そのほうが結果的に早く着きます。
大人ひとりで出かける日に決めておくこと
- 目的地は1か所だけにする
- かかる時間はいつもの2倍で考えておく
- 重い荷物はベビーカーのかごへ入れる
- 歩道が広いルートを1本決めておく
- 帰りは歩かせない前提で手段を用意する
荷物をベビーカーのハンドルに引っかけるのは避けてください。子どもを降ろした瞬間に重心が変わって、ベビーカーが後ろに倒れることがあります。重いものは下のかごへ、軽いものだけをハンドルに、そして子どもを降ろす前に外す習慣にしておくと安心です。下の子と上の子を連れた外出全体の組み立ては子ども2人でのお出かけにも書いています。
そして、全部やらなくて大丈夫です。この記事の中から1つだけ、たとえば今日はルートを変えてみる。それだけでも、その日の外出はずいぶん違います。
よくある質問(FAQ)
2歳がベビーカーに乗らないのは、いつまで続く?
多くは、数週間から数か月で波が引くものです。自分で歩きたい気持ちが強くなる時期の反応なので、成長とともに「今日は疲れたから乗る」と自分で選べるようになります。
毎日ずっと拒否が続くわけではなく、体力のある日は歩き、疲れた帰り道は乗る、という日ごとの入れ替わりに落ち着いていきます。
2歳でベビーカーはもう卒業したほうがいい?
急ぐ必要はありません。多くのベビーカーは3歳ごろまで使えるつくりになっていて、体重の上限内なら使い続けて問題ありません。歩ける子でも、長距離のお出かけや帰り道の寝落ちには必要になります。卒業は年齢ではなく、外出のほとんどで使わなくなったときが目安です。
道端で寝転がって泣いてしまうときは?
まず車道から離して、安全な場所まで抱えて移動します。そのうえで、説得はいったんやめて隣にしゃがみ、落ち着くのを待つのがいちばん早いです。
声をかけるなら「歩きたかったんだね」と気持ちだけを言葉にします。人目が気になる場所なら、ビルの陰や公園のベンチなど、視線が少ないところまで移動してから待つと、こちらの気持ちも保てます。
2歳がベビーカーに乗らないのは、うちの子だけでしょうか?
この時期にはとても多い反応です。2歳前後は自分の足で移動できるようになり、行き先も自分で決めたくなる時期なので、座らせられること自体を嫌がるようになります。
しつけの問題ではないので、乗らない日があること自体を前提にして、歩く区間と乗る区間を先に決めておくほうが早く落ち着きます。
保育園の送り迎えで乗ってくれないときはどうすればいい?
時間が決まっている場面では、玄関を出る前に決着をつけておくのが現実的です。前の晩か朝のうちに「今日はどこまで歩いて、どこから乗る」を伝えておき、当日は説得ではなく確認だけにします。
確認しても乗らない日は、ベビーカーに荷物だけ載せて手をつないで歩きましょう。園の近くで抱えられる距離まで進める形にしておくと、遅刻を避けやすいですよ。所要時間を平常の2倍で見積もって出発時刻を早めておくと、こちらの余裕が保てます。
乗らないのに毎回持っていくのは無駄では?
乗る日と乗らない日は、その日の体力と機嫌で入れ替わります。帰り道だけ乗る、荷物を載せるだけで終わる日もあって、それでも役目は果たしているんですよね。持っていくのが負担なら、畳んで片手で持てる軽量タイプに替えると、往復のどこかで必ず使える道具になります。
まとめ
2歳がベビーカーに乗らなくなるのは、自分の足で行きたい気持ちと、自分で決めたい気持ちが育ってきたサインです。座らせることをその日のゴールにせず、歩く区間と乗る区間を先に分けておくと、玄関でのもめごとがかなり減ります。
乗らない日のために、手をつないで歩く、ヒップシートで抱える、ベビーカーを押させる、といった選択肢を先に決めておいてください。下の子がいる日は、かかる時間を2倍で考えて、ルートを広い道に変えるだけで、追いかける回数が減っていきます。
今日はまず、玄関を出るときの一言を「乗ろうね」から「公園までは歩いて、帰りは乗ろうね」に変えるところから。それだけで、次の外出の帰り道が変わります。
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